Cerezo lab

セレッソ大阪の研究・分析ラボ

【2018/05/02 J1第12節】 セレッソ大阪VS名古屋グランパス

@パロマ瑞穂スタジアム 19:03キックオフ

公式記録 https://www.cerezo.jp/matches/2018-05-02-19/

試合前レビュー

W杯までの連戦続きも残り2つとなった中での名古屋戦。相手は現在8連敗中で、これに負けるとワースト記録タイに並ぶ状況なので非常に強い気持ちを持って来ると思われる。一方セレッソ杉本健勇が怪我で2週間の離脱が発表された。急遽こちらも怪我で離脱という情報があったヤン・ドンヒョンが遠征帯同。スタメン復帰を飾る。

GK 21キムジンヒョン
DF 2松田陸 14丸橋祐介 22マテイヨニッチ 23山下達也
MF 6山口蛍 10清武弘嗣 17福満隆貴 43オスマル
FW 13高木俊幸 18ヤンドンヒョン

試合後レビュー

大雨の中行われた試合は0-0の引き分けに終わった。端的に言うと清武が前半20分あたりで怪我で退いたのが一番の勝てなかった要因だろう。清武復帰前、セレッソは左に高木、右に水沼を配置して試合に臨むケースが多かったが、この二人はワイドに大きく開いて縦に打開したいタイプなので、中盤が空き、ホタルと山村がゲームを作らざるを得ない状況にあった。そしてその二人はビルドアップスキルはあるがバイタルでの工夫や崩しの部分は得意としていないので、結果単調なサイドからのクロスボールに終止するという結果に終わっていた。

今日のゲームは2試合前くらいから調子を上げてきた福満と、復帰後好調な清武の両ワイドでスタートしたが、この二人はトップ下でも働けるいわゆるゲームメーカータイプなので、ボールを受ける際にワイドで受けすぎずにボックスで動くことができる。このようにサイドがボックス的に受けると両ワイドが空き、そこにサイドバックがオーバーラップできるので、結果的に松田と丸橋のクロスが効果的なアクセントとなる。もちろん二人は中からの崩しもバリエーションとしてあるのでこちらも脅威だ。

実際、清武が退くまでは右サイドを清武と松田にボランチが絡んでうまく完全に崩せていた。名古屋の左サイドバックのホーシャは能力は高いが連戦の疲れが見て取れたのでこの攻撃は有効になっていくように思われただけに清武の離脱は痛かった。

その後は前回のジュビロ戦同様、攻めの形が作れず、というより模索しながら試合が終わってしまったという感じだろう。今日は相手の前線にジョーがいたので、パスが入るタイミングでホタルはよくサンドで山下やヨニッチ挟み込んでうまくボール奪取していたが、その分比重が守備に向き、いつも以上にゲームを作るところには参加しづらかったようだ。いない選手の名前を出すのもあれだが、こんな時ソウザがいてくれたらボランチとトップ下の間でうまく顔を出してゲームを作ってくれることだろうと感じざるを得なかった。

ガンバ戦以降の流れの良くないセレッソの現状を見ていると、本当に仙台に逆転できた試合の勝ちが大きい。また、判定に助けられた前節のジュビロ戦の引き分けもありがたかった。次の長崎戦はひとつの正念場になるだろう。ここで勝ちを拾えなければ上位進出は難しい。